羊の飼育 出産と越冬を目前に思うこと

登醸造の小西さんからの勧めで2018年の夏から飼い始めた羊。
現在2年目の越冬を目前に準備を進めています。

じきの畑には積丹生まれのレミ(1歳)と十勝生まれのパン(1歳)・ゴマ(0歳)の3頭の純血サフォーク(雌)がいます。

9月末から1か月間、積丹の牧場に預け、レミとパンにテクセル種を交配させました。来年2月末に出産予定です。
今回テクセルと合わせたのは肉質や肉量というより種としての強さが欲しかったためです。
そのために同品種での交雑ではなく、他品種と合わせたかったという気持ちが強いのです。同じ羊であっても血が濃くなればなるほど、種としての存続に陰りがみえるように感じます。品種に跨って交雑した家畜や家禽(いわゆる雑種)は選抜育種した個体と比較し、疾病への罹患率が低い(罹っても重篤化しにくい)気がします。純血の猫や犬などを見ていても同じだと思います。
選抜育種した経済動物は畜肉量増加や採卵率上昇が見込め、人間にとってありがたいことも多いです。が、血が濃くなればなるほど気性難だったり病気に弱くなったりと、精神的・身体的に虚弱性が高まる気がするのです。「じき」では羊を利益を生むための家畜として飼うことは目的とはせず、羊糞利用や景観形成、そしてじきのワインを形作るパーツの一つとして考えているため、敢えて理想の形としての羊肉生産をしていこうと思ったのです。
ある意味で趣味の範疇での飼育です。
なので、
①生産する羊肉はじきの畑で生まれた個体であり、母親もじきの畑で伸び伸び生活している個体にする
②かけ合わせるのは異なる品種にする
③春夏秋の飼料はじきの畑の雑草のみ。冬場の飼料は全て道産(屑小麦、ビートパルプ、米ぬか、乾草)を利用
とぼんやりですが、大きく3つ方針を定めています。
じきの畑で紡ぎだされた命をいただく。
じきの畑の循環から少しだけ恵みをいただく。
じきの食卓を彩る食材は可能な限り自らの土地で紡ぎだしたもの、或いは自らの力で取ったもので揃えています。
野菜を栽培し、果樹を栽培し、ワインを醸造し、肉は廃鶏とエゾシカで賄っています。そこに新たに来年から羊肉が加わります。
この羊肉は自家消費だけでなく、ご希望いただける飲食店さんがあればワインと併せて販売していこうとも思っています。

以前投稿したように始まりから終わりがこの場所(地域)で完結した食べ物を体に取り入れる、そんな理想を体現できる場所を作っていけるよう今後もやっていこうと考えています。

2020年ヴィンテージの仕込みが無事終わりました

今年はピノの収量がグンと伸び、仕込み時期が9月末から11月一杯と4年間で最も長いシーズン。
ピリッとした雰囲気は過去3年より強めだったけど、居心地は良かった。

学びも多かったし、試してみたいことも増えた。知識も作業スキルも伸びたと思う。
ただ、まだまだなのも改めてよく分かった。これからも頑張っていきたい。
取り敢えず今は冬支度と剪定を終わらせないとと焦りつつ日々を過ごしている。もう余市は根雪かもな…

今回仕込んだ白も赤も順調にbrixが下がり、赤は先日樽へ移動した。
この子たちが日の目を見るのは早くても10か月以上先だが、今から楽しみである。

2019Vtの赤は来月瓶詰めし、3月リリースを目指している。

今回は数が圧倒的に少なく(ブルゴーニュ樽1つだけ)なので卸への販売はないが、今後収量を伸ばしていければ卸の免許も取れればと考えている。